- 「TWILIGHT!!!以降スベっている」という評価は、作品の質より期待値の高さから生まれやすいです。
- 「AIZOは好き」という反応は、King Gnuに求められる攻撃性や緊張感が戻ったと感じるひとがいるからです。
- 結局、売れても批判され、変化しても批判される「人気バンド特有の無理ゲー状態」になっていますw
はじめに
Xで見かけたのが、「King Gnuは『TWILIGHT!!!』以降スベってる」という、かなり強めの書き込みです。ところが、それに対して別のネット民が「そうかな?『AIZO』は結構好き」と返していました。スベっていると言い切られた直後に、最新曲は評価されるという不思議な状態ですw
そもそも「TWILIGHT!!!」は2025年4月18日に配信され、劇場版『名探偵コナン 隻眼の残像』の主題歌となった楽曲です。その後、2025年9月に「SO BAD」、2026年1月9日に「AIZO」が配信されました。「AIZO」はTVアニメ『呪術廻戦』「死滅回游 前編」のオープニングテーマです。
つまり、「TWILIGHT!!!以降」と言っても、その期間はそこまで長くありません。それなのに早くも「スベっている」と判定されるのは、King Gnuに対する期待値が異常に高くなっているからです。
1.「スベってる」は曲の評価ではなく期待値との比較になっている
King Gnuほど知名度が高くなると、新曲は単純に「良い曲か」「悪い曲か」では評価されません。
- 「白日ほど衝撃があるのか」
- 「SPECIALZほど話題になるのか」
- 「一途や逆夢ほど作品とハマっているのか」
- 「また新しいことをやっているのか」
このように、過去の代表曲を全部倒さなければ合格をもらえない状態になります。
普通のバンドなら「結構いいね」で済む曲でも、King Gnuの場合は「前より弱くない?」と言われます。
これ、かなり残酷ですw
「TWILIGHT!!!」単体を聴いているようで、実際には「白日」「一途」「逆夢」「SPECIALZ」などの巨大な過去作品と比較しています。
つまり、ネット民の言う「スベってる」は、必ずしも「曲が悪い」という意味ではありません。「King Gnuならもっと世間をひっくり返してくれると思っていた」という、勝手に高くなった期待の裏返しです。
満点を取っても、「前回は120点だった」と減点される状態ですねw
2.「TWILIGHT!!!」の明るさや開放感が従来像とズレて聞こえた
King Gnuに対して、多くのひとが抱いているイメージがあります。
- 怪しさ
- 都会的な緊張感
- 重たい低音
- 不穏な展開
- 常田大希さんの攻撃的なサウンド
- 井口理さんの美しい歌声との危うい対比
ところが「TWILIGHT!!!」には、映画主題歌らしいスケール感や、空へ抜けていくような明るさがあります。もちろん、それ自体は悪いことではありません。しかし、King Gnuに暗さや毒気を求めていた層からすると、少し爽やかすぎるように感じる可能性があります。
ネット民が言う「スベった」は、音楽的な失敗というより、「おれが注文したKing Gnuと違う」という感想に近いです。
バンド側は変化を提示しているのに、聴き手は過去のイメージを固定して待っています。変わらなければ「マンネリ」と言われ、変われば「らしくない」と言われます。どう転んでも文句を言われる二段構えですw
3.大型タイアップが続きすぎて「狙っている感」を疑われる
「TWILIGHT!!!」は劇場版『名探偵コナン』主題歌、「AIZO」は『呪術廻戦』のオープニングテーマです。どちらも大きな注目を集める作品とのタイアップです。
大型タイアップは、多くのひとに曲を届けられる大きなチャンスです。
一方で、タイアップが続く人気バンドには、次のような雑な批判も発生します。
- 「作品に寄せすぎでは?」
- 「売れることを計算していません?」
- 「アニメ主題歌ばかりになっていません?」
- 「昔の自由さがなくなったのでは?」
しかし、作品の世界観に合わなければ「タイアップなのに合っていない」と批判されます。合わせれば合わせたで、「作品に寄せすぎ」と言われます。
完全に逃げ道がありませんw
知名度が上がるほど、曲そのものより「何の主題歌か」「どのくらい売れそうか」という周辺情報まで込みで評価されます。その結果、音楽を聴く前から「どうせ大型案件向けでしょう」と身構えるひとまで出てきます。
これは人気バンドになった代償です。
4.「AIZO」はネット民が求める“危ないKing Gnu”に近かった
では、なぜ「TWILIGHT!!!以降スベってる」と言うひとがいる一方で、「AIZOは結構好き」と評価されるのでしょうか。
理由は、「AIZO」がKing Gnuに期待される緊張感や攻撃性と相性がよいからです。
『呪術廻戦』の「死滅回游」という激しい世界観に合わせ、穏やかに聴かせるというより、聴き手を強引に引っ張っていくタイプの楽曲として受け取られやすいです。「SPECIALZ」や「一途」のような、作品世界とバンドの毒気が正面衝突する感覚を期待していた層には刺さりやすいのでしょう。
つまり、ネット民は新しいKing Gnuを求めているように見えて、実際には次のようなものを求めています。
- 過去曲と同じではないこと
- しかしKing Gnuらしさは残っていること
- 一度で耳に残ること
- 難しそうなのに売れそうなこと
- タイアップ作品にも完璧に合うこと
要求が多すぎますw
「新しくしろ。でも変わりすぎるな」という、かなり無茶な注文です。
「AIZOは好き」という感想は、単に曲が好みだっただけでなく、ネット民が脳内で決めた“正解のKing Gnu像”に近かったということでもあります。
5.ネットでは普通の高評価より強い悪口のほうが拡散される
Xでは、「新曲も普通によかったです」という感想より、「King Gnuはもうスベってる」のほうが目立ちます。
なぜなら、断言の強い投稿ほど反応を集めやすいからです。
- 「まあまあ好き」より「完全に終わった」
- 「好みではない」より「才能が枯れた」
- 「前作のほうが好き」より「昔はよかった」
このように、ネットでは感想がどんどん大げさになります。
本当は「今回はそこまで好みではなかった」という程度でも、「スベっている」と書いたほうが投稿として強く見えます。
ところが「AIZO」を聴いて好みだった場合は、普通に「これは好き」と言います。
結果として、同じひとの中に次の感情が同時に存在します。
- 最近の方向性には少し不満がある
- でもKing Gnu自体は気になっている
- 新曲が出ればすぐ聴いている
- 好みに合えば普通に褒める
これ、アンチというより熱心な視聴者ですw
本当に興味を失ったひとは、新曲のたびに「スベった」と書き込みません。わざわざ聴いて、比較して、感想を書いている時点で、King Gnuから離れられていないのです。
質疑応答コーナー

「TWILIGHT!!!以降スベってる」と言いながら「AIZOは好き」って、完全に矛盾してません??

完全な矛盾ではありません。「最近の平均的な方向性には不満だけれど、AIZO単体は好みだった」という意味なら成立します。ただし、「全部ダメ」と強く断言したあとで例外を出しているため、最初の表現が大げさだった可能性は高いですね。ネットでは、細かい評価より強い言葉が先に出やすいですw

King Gnuって、もう何を出しても昔の曲と比較されますよね??

比較されます。代表曲が多いバンドほど、新曲は過去の成功作と戦わされます。しかも、「白日みたいな曲を出せば二番煎じ」「違う曲を出せば昔のほうがよかった」と言われます。成功したことで、評価基準が異常に厳しくなっているのです。

結局、「AIZO」はKing Gnuらしさが戻ったから評価されているんすか??

そう感じるひとはいるでしょう。ただし、King Gnuらしさは一つではありません。攻撃的な曲だけでなく、壮大な曲、静かな曲、ポップな曲もバンドの一部です。「じぶんの好きなKing Gnuらしさ」と「バンドが考えるKing Gnuらしさ」が同じとは限りません。そこを混同すると、好みの違いを「劣化」と呼んでしまいます。
まとめ
- 「TWILIGHT!!!以降スベっている」という声は、King Gnuへの異常に高い期待値から生まれています。
- 「AIZOは好き」という反応は、攻撃性や緊張感を求める層の好みに合った可能性があります。
- 結局、新曲を毎回聴いて文句を言うネット民は、King Gnuが気になって仕方ないだけですw









































