- ロート製薬などの調査で、18〜29歳未婚の「子ども欲しくない」層が本当に過半数クラスというデータが出てきています。
- 「結婚はしたくない・子どもはいらない」が20〜30代でかなり広がっています。
- 結婚と出産を切り離す流れが見えてきてて、価値観のすり合わせと情報アップデートが必要です。
はじめに
30歳インフルエンサーのお兄さんが「9000人に奢った経験から結婚相談所を始めた」「ロート製薬の調査だと18〜29歳未婚の6割が子ども欲しくないから、あえてその層に声かけて『結婚したって子どもつくらなきゃいい』と説得して結婚に追い込む」と語っていた、という話題が回ってきています。
倫理的にどうかはひとまず置くとして、「若い未婚層の多くが子どもを望んでいない」「結婚=子どもというセット前提はすでに崩れつつある」という点については、実はかなり数字が裏付けている部分もあります。この記事では、この話の背景を整理してみます。
5つの事実
1:18〜29歳未婚の「子ども欲しくない」層、ほんとに過半数レベルだった件w
ロート製薬の「妊活白書」2023年度版では、18〜29歳の未婚男女400名に「将来、子どもをほしくないか」を聞いたところ、「ほしくない」と答えた割合が55.2%で、初めて“半数超え”になったと報告されています。
さらに男女別では、未婚男性の約6割が「子どもが欲しくない」と回答していて、「6割超」というインフルエンサーお兄さんの感覚は、全体値よりやや盛っているものの、男性層だけを見るとかなり近い数字です。
- 18〜29歳未婚全体:子ども「ほしくない」55.2%
- 未婚男性:およそ6割が「子ども欲しくない」
- 「若者=将来子ども欲しいでしょ?」という大人側の思い込みとはかなりズレてきています
つまり、「子どもいらない層に特化した結婚相談」という発想じたいは、今の市場を見ればロジック的にはアリなわけです。
2:「結婚したくない」「子ども欲しくない」20〜30代は、マジで珍しくない
マイナビの「結婚観・子どもに対する意識調査」(2026年公表)によると、20〜30代の正社員では、未婚層の約4分の1(24.3%)が『結婚したくない』と回答しています。
同じく、子どもがいない20〜30代正社員に「子どもが欲しいか」を聞くと、約4割が『欲しくない』と答えていて、「結婚したいかは微妙だし、子どもはいらない」が今やそこそこメジャーな立場になりつつあります。
- 20〜30代正社員の約4分の1:「結婚したくない」
- 子どもがいない20〜30代正社員の約4割:「子どもは欲しくない」
- 理由は「結婚=幸せと思っていない」「自由時間が減る」「責任が重そう」など
この数字を見ると、「子どもを前提にしない結婚」のニーズに目をつけたインフルエンサー男さんの視点は、マーケ的にはわりと筋が通っているとも言えます。
3:50歳まで一度も結婚しないひと、男性約3割・女性約2割という現実
国立社会保障・人口問題研究所のデータによると、2020年時点の「50歳時の未婚割合」は、男性28.25%、女性17.81%とされています。
- 男性:50歳でおよそ3.5にんに1にんが一度も結婚経験なし
- 女性:50歳でおよそ5.6にんに1にんが一度も結婚経験なし
- 1980年は男性2.6%、女性4.5%だったので、ここ数十年で激増
つまり、「そのうちなにかのタイミングで結婚するでしょ」という昭和的前提は、すでに崩れています。
この状況を踏まえると、
「結婚したいけど、子どもは別にいらない」
という層をピンポイントで拾いに行く相談所ビジネスは、“結婚したいけど埋もれがちなニッチ層”の受け皿としては、確かに役割があるとも言えます。
もちろん、結婚しない生き方もふつうにアリです。その上で「ほんとは結婚したいけど、子どもを条件にされるのは嫌」というひとがいるなら、そこに選択肢を用意する発想自体は、決しておかしくないと言えます。
4:「子ども欲しくない」理由の多くは“絶対イヤ”というより“条件がキツすぎる”問題
若い層の「子ども欲しくない理由」を深掘りした調査では、
- 「お金の不安」
- 「時間がなさすぎて無理(時間貧困)」
- 「ちゃんと育てられる自信がない」
- 「子育て支援制度の情報がよく分からない(情報不足)」
といった答えがかなり多くを占めています。
ロート製薬の調査でも、子どもは欲しくないと答えた女性の約4分の1は「授かれる可能性は残しておきたい」と答えていて、「絶対に子どもはNG」というより、条件が重すぎて選びづらい層が相当いることが分かります。
- 「子どもが嫌いだからいらない」というより、「リスクと負担がデカすぎて踏み出せない」がかなり多い
- 支援制度や働き方が改善されれば、考えが変わる余地もある層
- つまり価値観そのものより、「環境と情報」が意思決定に強く効いている
この意味で、「子どもはつくらなくてもいいから、とりあえず結婚という枠組みだけ先に確保しよう」というインフルエンサーさんの口説き文句は、環境と負担を切り離して考えさせるという点では、ある種リアリティがあります。
5:「子ども抜きでもパートナー欲しい」&「DINKs夫婦がじわじわ増えている」
最近の調査では、20代の多くが恋愛や結婚について「タイパ・コスパ」を重視し、「結婚につながらない交際は無駄」と考える割合も高いと言われています。
同時に、日本では「子どもなし夫婦」や、いわゆるDINKs(共働きで子どもを持たない夫婦)の割合も、数十年スパンでみると確実に増えています。
noteなどで整理されたデータによると、
- 結婚後5〜9年で子どもがいない夫婦の割合は、1977年4.2% → 2021年12.3%におよそ3倍増
- 「結婚しても子どもを持たないことを理想とする夫婦」の割合も、2002年1.6% → 2021年4.3%へ増加
といった傾向が示されています(元データは国立社会保障・人口問題研究所など)。
- 結婚しても子どもを持たない夫婦=珍しいどころか、確実に増えている
- パートナーは欲しいが、ライフスタイルやキャリアを優先したい層にとっては合理的な選択
- 「結婚=子ども」というセット前提は、社会全体ではすでに崩れつつある
この背景を踏まえると、
「結婚しても子どもはつくらない」という前提でマッチングする相談所
というコンセプト自体は、時代の変化に適応した一つのニッチサービスと見ることもできます。
質疑応答コーナー

こういう「子どもいらない層だけ狙う結婚相談所」って、ビジネスとしてはアリっすか??

ビジネスモデルとしてはアリだと思います。実際に、子どもを望まない層が一定以上いるのはデータが示していますし、その価値観に合ったサービスがあること自体は悪いことではないです。「最初から価値観が一致している二人を出会わせる」方向でやるなら、だいぶ健全になりますね。

「結婚したって子どもつくらなきゃいいじゃん」って口説き文句、現場ではそこそこ有効なんすか??

短期的には刺さるひともいると思います。「親や周囲の期待=子ども」から距離を置きたいひとには、かなり響くフレーズです。本当にやるなら、「今の気持ち」と「気持ちが変わったときどうするか」を事前にかなり具体的に話し合っておく必要がありますね。

「子ども欲しくない」同士で結婚するのって、長期的に見て幸せになれるケース多いんすか??

条件がかみ合えば、かなり幸せに暮らしているカップルもいます。お金や時間の使い方に余裕ができて、二人の趣味やキャリアに集中できるので、「たのしい」と感じる場面も多いです。ただし、介護や老後など、将来のセーフティネットをどう設計するかなど、ふつうの夫婦以上に長期のライフプランニングが大事になります。その覚悟を共有できているカップルほど、幸福度も安定しやすいですね。
まとめ
- データをみると「子ども欲しくない」若い未婚層は本当に過半数クラスで、インフルエンサーお兄さんの肌感はわりと当たっています。
- 「結婚=子ども」というセット前提はすでに崩れつつあり、「子なし婚」「DINKs」という選択肢は今後さらに増えそうです。
- 数字だけでなく、相手の意思と長期のすり合わせをめちゃくちゃ大事にする必要があります。









































