- イヤなことを「相手の体調のせい」にすると、その場は平和でも、自分の心身にツケが回りやすいです。
- 「優しさは体調から」と説教しつつ、自分の体調を崩す人は、感情のガマンと自己否定がセットになりがちです。
- 本当の優しさは「NOと言える体力」と境界線を守る力から生まれ、ただの自己犠牲とはまったく別物です。
はじめに
とある30歳インフルエンサー男性が、「9000人に奢ってきた経験」から、「イヤなことを言われたときに『あの人は体調が悪いだけ』と自分に言い聞かせてガマンする人ほど、自分の体調を悪くしていく」と語っていました。一見すると極端な持論にも見えますが、心理学やストレス研究の知見と合わせてみると、これが意外と的確だったりします。
この記事では、その発言をヒントにしながら、「優しさ」と「体調」と「ガマン」の関係について事実を5つにまとめて解説します。「人にイヤなこと言われても、つい笑って飲み込んじゃう…」という人は、ちょっと自分のパターンを振り返るきっかけにしてみてください。
事実5選
第1の事実:「『あの人は体調悪いだけ』思考は、“他人>自分”がデフォルトになっている
イヤなことを言われた瞬間、本能的には「ムカつく」「それは違うだろ」と感じるはずです。
それなのに、
「あの人、今日は機嫌悪いだけだし…」
「きっと体調悪いんだよ、かわいそうだし…」
と、即座に「相手をかばう」方向に思考が飛ぶ人がいます。
これは一見、優しさや共感力が高いように見えますが、裏側では
- 自分の感情より、相手の事情を優先するクセ
- 「自分が傷ついた」という事実を、なかったことにするクセ
がかなり強く働いている状態です。
他人の事情を慮ること自体は素晴らしいですが、「まず自分の感情を認識する」ステップがすっ飛ばされていると、
心の中ではずっと「モヤモヤ」「理不尽感」が未処理のまま残ります。
これが、あとでドッと疲れとして出たり、「謎のイライラ」「自己嫌悪」として返ってきやすいのです。
第2の事実:ガマンによるストレスは、「一発のケンカ」より長く残りやすい
人間関係のストレスには、大きく分けて
- その場で衝突して表に出るストレス
- 飲み込んで表に出さないストレス
の2種類があります。
後者、つまり「飲み込むストレス」は、周りからは見えないぶん、
- 自分でもどれだけダメージを受けているか分かりにくい
- いつの間にか慢性的なストレスとして定着する
という厄介な特徴があります。
その場で言い返したり、軽くでも「それはちょっと傷つきます」と伝えられたなら、
一時的に空気が悪くなったとしても、どこかで区切りがつきます。
一方で、「あの人は体調悪いし」「今は我慢しよう」と、何も言わずに笑って受け流すと、
- 「あれでよかったのかな…」と後から何度も思い返す
- 相手は何も気づいていないので、同じことを繰り返す
- 自分だけが消耗していくループが完成する
という、「静かなダメージ」が積み重なっていきやすいです。
表向きは平和で「大人の対応」に見える分、本人の中でだけストレスが熟成され、
結果的に睡眠の質の低下、食欲の乱れ、疲れが取れない…といった形で体調を削っていきます。
第3の事実:「優しくあらねば」と思う人ほど、自己否定と体調不良がセットになりがち
「優しさは体調から」と説教する人の中には、
実は自分が一番、体調を犠牲にしているパターンが少なくありません。
- どんなに忙しくても、頼まれごとは断れない
- 自分がしんどいと言う前に、「相手はもっと大変」と考えてしまう
- ちょっとでも不機嫌な顔をすると、「自分は優しくない」と責めてしまう
こうなると、優しさは「自分いじめの基準」に変わってしまいます。
つまり、
優しくできない自分=ダメな自分
という公式が、頭の中で出来上がるのです。
この自己否定が続くと、
- 疲れているのに休めない
- 眠れないのにスマホを眺めてしまう
- 食欲の乱高下、甘いものやお酒に頼りがち
など、体調を本気で整える行動が後回しになります。
インフルエンサー氏が言うように、「優しさは体調から」と口では言いながら、
実際には「優しさの名のもとに、自分の体調を一番雑に扱っている」状態になりやすいのです。
第4の事実:「間違った説教モード」は、心を守るための防衛反応でもある
インフルエンサー氏が指摘していた、
「そういう人に限って『優しさは体調から』とか間違った説教をしている」
という部分も、心理的にはかなりリアルです。
説教モードに入りやすいとき、人はしばしば
- 不安や怒りを、他人へのアドバイスに“すり替えて”いる
- 「教える側」に回ることで、自分の弱さを見なくて済むようにしている
という心の動きをしています。
本当は、
「自分もつらい」「本当は言い返したい」「でも嫌われたくない」
という感情があるのに、それを直視するのが怖い。
そこで、
「優しさは体調から!もっと寝なきゃダメだよ!」
「イライラしてる人は、自分の管理ができてないんだよ!」
と、“正論っぽい言葉”で自分も他人もまとめて管理しようとするわけです。
これは、心が壊れないための防衛反応でもありますが、同時に
- 自分の本音から、ますます遠ざかる
- しんどさを認められないので、休むことに罪悪感を抱く
という悪循環を生みます。
つまり、「間違った説教」が増えるほど、本人の心身は静かに追い詰められていくのです。
第5の事実:本当の「優しさ」は、ちゃんとNOと言える体力から生まれる
ここが一番大事なポイントです。
「優しい人=何を言われてもニコニコして耐える人」ではありません。
むしろ、
- 自分の体調・感情をちゃんとモニタリングできる
- 限界が近いときには、「今日はこれ以上は無理です」と言える
- 相手の事情も考えつつ、自分のラインも守れる
こうした“境界線(バウンダリー)を引く力”を持っている人の方が、
長期的には、はるかに安定して周りに優しくできます。
イヤなことを言われたときも、
「今の言い方はちょっときつかったので、次からはもう少しマイルドにしてもらえると助かります」
「体調悪いのかもしれないけど、こちらも傷ついているので、一度距離を置きます」
といった形で、「相手の事情」と「自分の権利」の両方を認めることができます。
これは決して“ワガママ”ではなく、「自分を人間として扱う」という、ごく真っ当な行為です。
結果的に、
- 無理なガマンが減る
- ストレスのたまり具合が軽くなる
- 睡眠や食事、趣味の時間を確保しやすくなる
といった形で、体調もメンタルも安定しやすくなります。
皮肉なことに、「あの人は体調悪いだけ」とすべて飲み込むより、
ときにはNOを言ったり距離を取ったりする方が、
長い目で見ればよっぽど「優しさを持続させる生き方」なのです。
質疑応答コーナー

イヤなこと言われたときに、全部スルーして笑ってた方が“大人っぽい対応”って思ってたんすけど…それって逆効果なんすか??

そうですね、「一切反応しない=大人」という考え方は、かなり危険なところがあります。その場でキレ散らかす必要はありませんが、心の中ではきちんと「今のはイヤだった」と認識してあげないと、自分を守れなくなります。相手に伝えるかどうかと、自分の感情を認めるかどうかは別問題です。

いちいち『それイヤです』とか言ってたら、面倒くさい奴扱いされちゃいません??

たしかに、相手や場面を選ばずに毎回ストレートに言うと、そう見られることもあります。だからこそ、優先順位をつけるのが大事です。
自分の心身にとってダメージが大きいこと、何度も繰り返されていることから、少しずつ「それは困ります」と伝えていきます。どうしても言えないときは、距離を置いたり、会う頻度を下げるのも立派な自己防衛です。

結局、優しい人でいたいなら、まず自分の体調と感情をちゃんと見るところからスタートってことっすか??

その通りです。それができて初めて、本当の意味で長続きする優しさになります。自分がヘトヘトなのに、無理やり笑顔でい続けるのは、優しさではなく“消耗”です。まずは「今、自分はどう感じているか?」をこまめにチェックしてみてください。
まとめ
- 「あの人は体調悪いだけ」と全部飲み込むクセは、一見優しそうに見えて、自分の体調とメンタルを静かに削っていきます!
- 「優しさは体調から!」と説教モードになる人ほど、感情のガマンと自己否定がセットになりやすく、本人が一番しんどくなりがちですw
- 本当の優しさは、NOと言える体力と境界線を守る力から生まれる⇒まずは自分の体調と感情をちゃんと見るところから始めましょう!










































